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Excelで学ぶ計量経済学
小樽商科大学商学部経済学科教授
遠藤 薫 著
A5判/272頁
本体価格2,800円
ISBN4-87315-081-7
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(本書の特徴)
- 統計学および経済学の初級レベルの学習を終えて,計量経済学の入門レベルの学習をしようとする学生に適している。1年間の授業での教科書として使うことができる。
- 設定した場面での経済学の考え方をとりあげ,データとの照合を行って計量経済分析はどのようなものなのかを示す。身近な場面を設定して理解を容易にしている。
- 最小2乗法,期待値等の計算については付論で取り上げ,本文では式の展開とか証明は行わないようにしている。
- 手近なソフトウエアが利用できるように,Excelでの計算例を示している。
(本書が扱う範囲)
計量経済学は経済の広い分野を対象とし,用いられる確率モデルと推定方法も多様になっている。しかし,本書は入門レベルの教科書であるので,題材として取り上げる分野は広くても,確率モデルと推定方法は基本的なものをとりあげる。おおよそ次のように限定する。
(1)基本は線形回帰モデルの最小二乗推定であり,同時方程式モデルについては2段階最小二乗推定の考え方までとする。
(2)単位根,共和分などを中心とする時系列分析は取り上げない。
(3)最小二乗法については,微分を使わない方法を十分に説明するが,微分を用いる方法についても簡単に結果を示し,微分を学習する動機を与える。
(4)正規方程式を解くことについては十分説明する。
(5)行列の知識は前提としないが,簡単な例を示し,行列を学習する動機を与える。
(6)共分散については,統計学の入門書では詳しく取り上げられていないので十分説明する。
(7)誤差項の分散不均一,系列相関は取り上げる。ダービン・ワトソン比は取り上げるが,簡単な説明にとどめる。より理解しやすい別の方法もとりあげる。
(8)正規分布の数表がどのように計算されるか頭を悩ます学生も少なくないので,近似式を紹介する。また正規分布についてのExcelの組込み関数もとりあげて説明する。
(9)できるだけ正規分布ですますようにするが,t分布の利用も示す。
(10)カイ二乗分布を取り上げる。F分布の利用も示す。
(もくじ)
第1章 昼食代とカロリー:2変数回帰モデル
第2章 散布図:表計算シートへの入力とグラフ
第3章 傾きの推定
第4章 推定:分析ツールの利用
第5章 線形回帰モデルの推定と検定
第6章 資本資産価格モデル:2変数回帰モデルの推定と検定
第7章 生産関数:3変数回帰モデル
第8章 生産関数の推定と規模の経済の検定:最小二乗推定を2回行う
第9章 昼食代と栄養素の価格:4変数回帰モデル
第10章 困ったこと:多重共線性
第11章 質の変化を考慮した価格指数:ダミー変数の利用(1)
第12章 価格指数の作成
第13章 構造変化:ダミー変数の利用(2)
第14章 貯蓄関数と構造変化
第15章 クロスセクションデータによる貯蓄関数の推定:分散不均一
第16章 分散不均一の検定
第17章 時系列データによる貯蓄関数の推定:系列相関
第18章 系列相関の検定:ダービン=ワトソン比ほか
第19章 系列相関があるときの推定:
第20章 コクラン=オーカット法
第21章 説明変数が確率変数のとき
第22章 消費関数の推定
第23章 所得と消費の同時決定モデル
第24章 消費関数の2段階最小二乗推定
第25章 価格と数量の同時決定モデル:需要と供給
第26章 需要関数と供給関数の2段階最小二乗推定
付論
第27章 直線の当てはめによる最小二乗推定
第28章 正規方程式を解く
第29章 平面の当てはめによる最小二乗推定
第30章 確率分布
第31章 期待値
第32章 2変数確率分布
第33章 共分散
第34章 母集団の確率分布と標本統計量の確率分布
第35章 行列による表現
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